【投書】岐路となる2024年か!

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投書者:カナリア


文藝春秋の1月号に、昭和43年(1968年)に行われた、松本清張と池田先生との歴史的対談が、特別再録されている。55年前の対談とはいえ、全く色褪せていない。この対談の4年前、昭和39年(1964年)に結党された公明党。昭和42年(1967年)に初めて衆院選に臨み、いきなり25名の当選者を誕生させ、世間の注目を集めている最中の対談であった。

以下、概略を一部引用してみる。

〈公明党は保守か革新か〉について語る場面。
松本:少し現実的な問題になりますが、これから公明党はさらに伸びて、有力政党になる可能性がある。与党絶対過半数という現在の勢力率が破られるときがくる。
池田:そうなるとうれしい。松本さんは推理作家だからあたるだろう。(笑い)
松本:そうすると、公明党がキャスティングボードを握る・・
池田:なりたいもんですね。(中略)政治は政治の分野ですから、国民のため、大衆福祉にどれだけの成果をあげたかということによって、政党の善し悪しが決まる。それだけのことです。政党はあくまで政党として、どう国民に評価されるか、これが急所であり、根本です。
(中略)右とか左とかいうのではなくて、日本の最大多数の人が、どうすれば本当に幸せになるか。あるのはこれだけだ。わたしは傲慢と邪悪に対しては鋭く戦ってきた。それに挑戦してきた人間ですから・・

そして、〈話のあと〉で松本氏は以下のように語る。
『公明党はどこに行くのか。これも創価学会とともに、世間の関心の集まるところだ。(中略)「中道主義」を標榜しているが、それは結局は、保守的な日和見主義ではないか、そして、公明党が将来、キャスティングボードを握った場合、機会主義に陥るのではないか、などと世間の関心は、危惧と好奇心とをまじえて、いろいろな発言となっている。(中略)しかし、池田氏が自民党に肉体的な反発を持っていることは予想外であった。(昭和32年の参院選、池田氏は選挙違反容疑で十数日間の拘置所生活をしている。このとき、国家権力の巨大さと、自民党の「卑劣な」策謀とをイヤというほど知ったという)』

公明党がキャスティングボードを握ったら、機会主義(日和見主義)に陥るのではないかと言う55年前の松本氏の推察は、残念ながら的中してしまったといえまいか。

現在捜査が行われている、自民党の「裏金問題」をみるにつけ、旧態依然の自民党による「利権主義政治」は、限界を迎えている。30年にも及ぶ日本の停滞の因は、究極ここに極まるのである。

明2024年は、1月の台湾総統選、3月のロシア大統領選、11月のアメリカ大統領選が行われる予定になっている。世界的にも大きな岐路を迎えることになろう。

「報恩」とは、言われるままに、選挙活動をすることではない。まずは師の平和主義・人間主義を深く学び、自らの頭で考え、その精神を継承することが、恩に報いることなのだと思う。

健康第一、意気軒昂な一年を共々に過ごしましょう!

【投書】岐路となる2024年か!” に対して1件のコメントがあります。

  1. 櫻井 より:

    原文がどうなっているのかしりませんが、 「キャスティングボード」というのは、 間違った言葉です。 英語のスペルは、「casting vote」であり、本来の意味は、可否同数の場合の議長決済票のことで、それが長じて可否決定を握っている場合をも言うようですが、ともかくも、 「キャスティングボード」ではなく、 「キャスティング『ボート』」が正しい。 「ボード」ではなく、「ぼーと」なのです。

  2. カナリア より:

    しみじみ文藝春秋を確認したところ、キャスティング・ボートと表記されていました。私のご認識による写し間違いでした。お恥ずかしい限りです。ご指摘ありがとうございました。

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