【投書】参院選の争点を考える

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投書者:カナリア

いよいよ参院選である。昨年の岸田内閣発足後、初の国政選挙。場合によっては今後3年間、国政選挙は行われない。そういう意味では、自公政権をどう評価するのかの大事な機会となる。

①経済(暮らし)・②政治姿勢・③原子力発電(エネルギー)・④外交・安全保障での、現在の与党の姿勢について、手短に総括してみたい。

物価の値上がりが大きなの争点になっている。現在、ドル円相場は、24年ぶり、1ドル135円の円安水準にある。安倍政権発足後の2013年からの、出口なき大金融緩和がまだ続いている。

アベノミクスの失敗による悪い円安が招いた輸入インフレの始まりだと総括せざるを得ない。ロシアのウクライナ侵攻による原油高は、そのトリガー(きっかけ)と見るべきではないか。主要な国の中で、唯一賃金の上昇の無い国、日本にとって、物価高騰の影響はとてつもなく大きい。

安倍元首相による、森・かけ・桜スキャンダル。恣意的な国有地の値引き、公文書改竄、国会での118回にも及ぶ虚偽答弁。菅前首相による、日本学術会議メンバー6名の不任命問題。政権に異を唱える者への不当な弾圧。これらが日本社会にどれ程の悪影響を及ぼしたのか、忘れてはならないと思う。

原発については、先日、最高裁第二小法廷に於いて、残念ながら被災者の苦しみを無視して「国の責任を認めない」という判決が下された。福島・群馬・千葉・愛媛の4県での訴訟のうち、群馬を除く3県での二審では、国の責任が認められている。逆説的に言うなら、国策として進められてきた原子力発電事業において、最終的にはだれも責任を取れないとしたら、「原発は金輪際、稼働できない」という結論にならざるを得ないのではなかろうか。

2015年の安保法制によって、集団的自衛権の行使を認めることになった。

そして今、敵基地攻撃能力を持つことが公然と語られ、防衛費をGDP比2%まで、すなわち、現在の防衛予算5兆円⇒10兆円規模への増額が、声高に言われるようになっている。

万が一侵略を受けたら、敢然と戦う。国にも正当防衛は認められている。これが「専守防衛」。平和憲法の柱とも言えるあり方。これをなし崩し的に変える事を黙視していいのか、否か。

選択の為の争点は様々であろう。しかし、上記をことごとく、遂行してきたのは、現在与党である自公政権であることを知らねばならない。

あなたはどう考えるのだろう・・。

【投書】参院選の争点を考える” に対して1件のコメントがあります。

  1. オジロワシ より:

    いまの平和安全法制では、国による防衛計画や対処方針が不完全。理念として、国による組織的な防衛方法ができない。例えば、外国の工作員が数千人規模で、人口千人の離島に上陸して民間人の拘束や拷問を開始して、在住の自衛官は他国による武力行使と判断したとする。しかし、総理大臣による存立危機事態の認定がなされるまでは、自衛官としてはピストルの使用や逮捕を伴う諜報活動さえできない。憲法9条の交戦権の不存在からして、他国の武力行使に限って総理の発令があるまでは自衛官は何もできず、そのぶんは警察官または民間人が防戦しなければならないが、日本が戦場にならないとの前提の憲法では、民間人の防衛、例えば、他国の装甲車が機関銃を発砲しそうな乗員に対するライフルによる、射撃さえ合法ではないだろう。憲法を改正しなければ、ウクライナの民間人が行うような官民あげてのゲリラ活動は日本では違憲であり、後日裁判で争われれば、日本人ゲリラは損害賠償を他国の兵士に負わなければならないだろう。

  2. ザムザム より:

    カナリアさんのお考えに賛同します。今回の参院選は本当に大切です。 私は政治のことに詳しくありませんが 25年以上もデフレ不況を長引かせ 日本を貧困国家に転落させた自公は裁かれなければいけないと思います。 なかんずく福祉と平和の党を自認する公明には 長年私自身が支持者だったこともあり、裏切られた気持ちでいっぱいです。 今後もカナリアさんの投書、楽しみにしてます。

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