【投書】取り戻すべき「規範」!
投書者:カナリア
国土交通省の統計書き換えを調査するための、第三者委員会が検証報告書を公開した。
この問題は、政府の政策判断の根拠となる「基幹統計」の一つである「建設受注動態統計調査」を、国土交通省が2013年度から書き換え(改竄)が発覚した事にはじまる。
2013年といえば前年に第二次安倍政権が発足し、アベノミクスが喧伝されていた時。
当時の国土交通大臣は公明党の太田昭宏。
この改竄は、GDPの水増しに、結果的におおいに寄与したことになる。
そして2020年1月に、国土交通省は全国都道府県にこの書き換え(改竄)を止めるように指示した。にもかかわらず翌年2021年3月まで、是正されることはなかった。この時の国土交通大臣は公明党の石井啓一(現在公明党幹事長)であった。そしてまたご承知のように、現在の国土交通大臣は公明党の斎藤鉄夫なのである。
そう、公明党出身の大臣が続く中で行われた、あってはならない書き換え(改竄)なのである。第三者委員会の検証報告書のなかには現場の職員が是正を提案したのに、上司が取り合わないなど、「幹部職員に責任を回避したいとの意識があった」等記されている。
公明党の遠山元衆院議員が起訴されたのにもかかわらず、きちっとしたお詫びも総括もしようとしない山口代表にならってか、現斉藤国交大臣も「他人事」を決め込むのだろう。
存在そのものが「国難」といわれる安倍晋三元総理大臣が残した「負の遺産」は数多くあるが、「責任を取らない」卑怯な無責任さは、最低限の規範を壊し、日本の劣化を一気に進めた諸悪の根源とも言えると思う。安倍氏は在任中、閣僚等が不祥事を起すたびに「責任は任命権者の私にあります」と何度も言った。しかしながら、責任のあることは認めても、決して責任は取らなかったのである。
公明党の支援団体である「原田学会」の長である原田稔氏も、全く同じである。いや責任の所在さへ明らかにしない点においては、一層悪質だと言わねばなるまい。
草創から、汗と涙で築きあげられてきた「庶民のための真っ当な政党」は、どこに行ってしまったのか?
支持する人たちは、今一度、自らの事として考えなければならないのではなかろうか。