諸法実相・私論

投稿者: 鬼滅の言

万法の当体のすがたが妙法蓮華経の当体なりと云ふ事を諸法実相とは申すなり

諸法実相抄 御書p.1,359

「諸法実相とは森羅万象・全ての現象が妙法の当体である」と学びました。

全ての現象が妙法の当体であるとはどういうことか。

本当にそうなのか?

恥ずかしい話しですが、男子部の時代から長年、疑問に思っていました。

私の疑問をあげると次の3点です。

Q1
目の前にあるペットボトルや鉛筆 。つまり物質は妙法の当体であるのか?

Q2
鉛筆が机から落ちたとする。これは万有引力の法則で説明される。
その現象も妙法の当体であるのか?

Q3
法華経・方便品では諸法実相の諸法は十如是であると説かれている。方便品ではなぜ諸法実相を十如是として説明しているのか。私にとっては謎?

その答えを当体義抄の一節に見つけることができました。

その御文は男子部の時代から知っていましたが全く気がつかなかったのです。

至理は名無し聖人理を観じて万物に名を付くる時・因果倶時・不思議の一法之れ有り之を名けて妙法蓮華と為す此の妙法蓮華の一法に十界三千の諸法を具足して闕減無し之を修行する者は仏因・仏果・同時に之を得るなり

当体義抄 御書p.513

「因果倶時・不思議の一法之れ有り之を名けて妙法蓮華と為す」

妙法蓮華とは因果倶時・不思議の一法(法則)の名前であると日蓮大聖人は説かれています。

私の理解は次の3点です。

A1
物質は変化をするものである。ペットボトルの水は水蒸気になったり、氷になったりする。
それは因果倶時・不思議の一法の当体であるからである。

A2
万有引力の法則も因果倶時・不思議の一法が作用しなければ成立しない。
全ての法則は因果倶時・不思議の一法の当体であり、因果倶時・不思議の一法がなければ全ての法則は成立しない。

A3
妙法蓮華とは因果倶時・不思議の一法の名前であるならば十如是は因果倶時・不思議の一法(法則)の方程式にあたるのではないかと私は考えます。

宇宙も自然も人も社会も全て因果倶時・不思議の一法で成り立っています。

宇宙も自然も人も社会も全て原因・結果の世界です。

物が落下する - それは法則で説明されなければならないのと同様、原因と結果が生ずるにはそこに何らかの法則が存在するのです。

因果の理法を成立させるための根本の法が妙法蓮華なのではないでしょうか。

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