座談会御書「減劫御書(智慧亡国書)」2026年(令和8年)9月度

〈御 書〉

御書新版1967㌻9行目~13行目
御書全集1466㌻13行目~15行目

〈本 文〉

法華経に云く「皆実相と相違背せず」等云云、天台之を承けて云く「一切世間の治生産業は皆実相と相違背せず」等云云、智者とは世間の法より外に仏法を行わず、世間の治世の法を能く能く心へて候を智者とは申すなり。

〈講 義〉

今回拝読となる御書の御文のみを切り取って意味を考えますと、あたかも一般世間の常識に合わせて、その枠の中で、はみ出ることなく仏法を弘めていくべきで、そのような人こそが知者であるかの様にも受けとれる御文ですが、全く違います。
実際には時代の全てを覚知し、時代の先々まで見通して仏法を行う人を智者というという意味です。

それでは本抄の背景と大意について確認したいと思います。
本抄は御真筆が現存しておりますが、その原典にはご述作の年月や宛名は記されていません。しかし文末の内容から、高橋六郎兵衛入道の死後に、六郎兵衛入道の妻である妙心尼の父、西山の河合入道(日興上人祖父)に送られたお手紙と推定されます。従って時期も建治2年(1276年)頃と考えられます。
冒頭に、「減劫と申すは人の心の内に候貪・瞋・癡の三毒が、次第に強盛になりもてゆくほどに次第に人のいのちもつづまり、せいもちいさくなりもてまかるなり。」と述べられています。
即ち、「減劫」というものは人の心の中にある「貪」「瞋」「癡」の三つの毒が次第に強くなってゆくと共に、人の命も短くなり、背丈も小さくなってゆくものである。とのことです。
ここでご注意頂きたいのは、従来の「御書全集」や「新版御書」においてはこの文を、「減劫と申すは人の心の内に候。 貪・瞋・癡の三毒が、次第に強盛になりもてゆくほどに・・・」と記して、「心の内に候。」と「候」の後に句点を打っていますが、これは明らかな読み違いで、これでは意味が変わってしまいます。ここで区切ってしまうと、「減劫」が心の中にのみあるものになってしまいます。
「減劫」は心の中に限ったものではなく、生命の本質が反映した現象世界の一側面です。したがって本来この句点は必要なく、
「減劫と申すは人の心の内に候貪・瞋・癡の三毒が、」という一句が主語となります。「心の内」にあるのは「減劫」ではなく、「貪・瞋・癡の三毒」です。  
つまり、減劫というものは人の心にある三毒の強まりとともに、生命や社会環境に起こる世界の「減化現象」であるとの意味になります。
本抄では、このことを通して人の心を基とする「思想や哲学の力」や「宗教の智慧」が、人間社会の安定や平穏と密接に関わっていることを示されています。そんな 貪・瞋・痴の三毒が強盛になる時代にあって、民衆を救う根本の智慧は日蓮大聖人の仏法を用いる以外にはないと訴えられています。

それでは今回学ぶところの本文に入って参ります。
法華経に云く「皆実相と相違背せず」等云云、 天台之を承けて云く「一切世間の治生産業は皆実相と相違背せず」等云云、智者とは世間の法より外に仏法を行わず、世間の治世の法を能く能く心へて候を智者とは申すなり。

先ほど冒頭に申しましたが、ここだけ拝すると世間の法にお行儀よく従って、皆に合わせてはみ出る事なく行動するのが智者なのでは? と思いがちですが、この御書全てを通して読むと全く違います。

本文の前段の一部を通解、現代語で読みますので目で追ってください。
今、末法の悪い世の中においては、世間の悪よりもむしろ出世間である仏教の誤った法門によって(かえって)大悪が生じています。これを知らずに人々は仏教を修行しているので、ますます世の中が滅びるような事が起きて来てしまいました。天台宗や真言宗などの諸宗の僧らを供養することは、表面的には功徳を生み出す善い行いであると見えますが、内実は十悪・五逆という悪をも越える大悪なのです。ですから(今の)世の中が治るには釈尊と同じような智慧のある人が世の中に現れて仙予国王のような賢い国王と共に、厳しい破折をもって「八宗の智人」と思われている人たちに対してその誤りを責め、あるいは供養をやめ、あるいは頸をはねてこそ、世の中は少しは治るでしょう。
法華経の方便品に「諸法実相とは(中略)ただ仏と仏のみが究め尽くす事ができる」と説かれているのはこのことです。そして「本末究竟」というのは「本」とは「善悪の根本」であり、「末」というのは(その結果として現れる)「善悪の現象」なのです。
善と悪の根本も枝葉も、全て悟り極めているのを仏というのです。
天台は「一心には十界が欠けることなく備わっている」等といっています。
章安は「これは仏の大事である、どうして簡単に理解することができるであろうか」、また妙楽は「究め尽くされた最高峰の教えである」等といっています。(減劫御書通解)

そしてこれに続く文が今回の箇所です。

「法華経に云く「皆実相と相違背せず」等云云、天台之を承けて云く「一切世間の治生産業は皆実相と相違背せず」等云云」

この法華経の説く「皆実相と相違背せず」の実相とは何でしょう。
天台の言う「一切世間の治生産業は皆実相と相違背せず」の実相とは何でしょう。私は、「あらゆる現象を生み出す本質」と解釈しました。
現在の日本や世界に目を転ずるとき、今起きている様々な状況は「善の実相」の反映と言えるでしょうか。戦争、大災害、大不況、異常気象などが立て続けに起きています。一切世間の現象が実相と違背しないというなら、その実相が間違っているからに他なりません。
だからこそ大聖人もまた、正嘉の大地震や当時の大飢饉を見て立正安国論を顕され、実相を正す戦いを始められたのです。大聖人の示された如く、正しい実相の根本は正しい仏法にあります。そして間違った実相の根本も間違った仏法にあります。
であるならば、現在においてこのような災いをもたらしている「間違った仏法」とは何を指すのか。それは、日本最大の宗教教団である創価学会の思想の誤り、すなわち「教学要綱」であると私は断言致します。
今こそ学会幹部やその手下どもと勝負しなければならない時だと思います。教学要綱により邪教化した現創価学会に加担させられている学会員さんたちを1人でも救っていかなくてはいけない時であり、まずは私たちがしっかり先生のご指導と御書を学んで朗らかに勇気を出して対話を進めていくべき時であります。

私には、原田会長に直接会ったら言ってやりたい事があるので取り敢えず栃木弁で言います。

原田会長!おめら邪宗とごじゃっぺなことばかりやってんじゃねーど!!
先生のご指導守る気もねーくせにちくらっぽべー言ってんじゃねーよ
このデレスケがぁー

直訳しますと、
原田会長、あなた達は邪宗とごちゃまぜなことばかりしないでください。
池田先生のご指導を守る気は無いのにウソばかり言わないでください。
このおおばかものめー
となります。因みに今こんな栃木弁を使うのはU字工事ぐらいです。

次に、
「智者とは世間の法より外に仏法を行わず、世間の治世の法を能く能く心へて候を智者とは申すなり。」とは、

仏法は単なる理論や観念論、理想論ではありません。現実の現象世界に立脚し、世間と遊離することなく、人生や社会を正しくリードする教えです。故に真の智者(仏法者)とは、常に人間社会の中にあって、仏法を現実変革の智慧として行じていく人のことだと断言されているのです。現実の悩みや苦難から目をそらすことなく、その現実を現実の上で幸福へと変転させる、それが真の仏法者であり智者であると仰せであります。正しい実相を知り、正しい実相を実践していけば、それは必ず世間を利する行動として現れるというのが、「世間の法より外に仏法を行わず」の意味であります。仏法は決して世間から遊離した、理論のもて遊びではないぞとの戒めでもあります。
私たちは改めてこの御文を肝に銘じたいと思います。出世間の名のもとに、世間から遊離した宗門伝統化儀に縛られてみたり、組織でしか通用しない理屈に翻弄(ほんろう)されて個人や社会の幸福を見失ったり、組織でしか評価されない成果主義に執着して、自身の現実という足元から目をそらすような小さな人間ではなく、かつての創価学会がそうであったように、隣人の悩みや苦しみに同苦しながら、他者も社会も我が事として変革してゆく大きな境涯こそ真の仏法者であると確信して前進して行きたいと思います。

最後に池田先生のご指導を紹介して終わりに致します。

「いがみ合いや争いが絶えない現代社会である。そうした悲劇の流転から、人類を解放する道は教育である。そして、より根本的に「貪・瞋・痴」という三毒の生命を変革しゆく力は妙法しかない。」

以上です。

御書講義 動画サイトほか

9月度座談会御書履歴

座談会御書 「新池御書」2000年(平成12年)
座談会御書 「乙御前御消息(身軽法重抄)」2001年(平成13年)
座談会御書 「如来滅後五五百歳始観心本尊抄」2002年(平成14年)
座談会御書 「持妙法華問答抄」2003年(平成15年)
座談会御書 「顕仏未来記」2004年(平成16年)
座談会御書 「如説修行抄」2005年(平成17年)
座談会御書 「松野殿御家尼御返事」2006年(平成18年)
座談会御書 「上野殿御返事(刀杖難事)」2007年(平成19年)
座談会御書 「種種御振舞御書」2008年(平成20年)
座談会御書 「四菩薩造立抄」2009年(平成21年)
座談会御書 「乙御前御消息(身軽法重抄)」2010年(平成22年)
座談会御書 「崇峻天皇御書(三種財宝御書)」2011年(平成23年)
座談会御書 「崇峻天皇御書(三種財宝御書)」2012年(平成24年)
座談会御書 「持妙法華問答抄」2013年(平成25年)
座談会御書 「四条金吾殿御返事(世雄御書)」2014年(平成26年)
座談会御書 「千日尼御前御返事(真実報恩経事)」2015年(平成27年)
座談会御書 「可延定業書」2016年(平成28年)
座談会御書 「乙御前御消息(身軽法重抄)」2017年(平成29年)
座談会御書 「四条金吾殿御返事(衆生所遊楽御書)」2018年(平成30年)
座談会御書 「曾谷殿御返事」2019年(平成31年)
座談会御書 「三三蔵祈雨事」2020年(令和02年)
座談会御書 「四条金吾殿御返事(煩悩即菩提御書)」2021年(令和03年)
座談会御書 「経王殿御返事(土餅供養御書)」2022年(令和04年)
座談会御書 「御義口伝」2023年(令和05年)
座談会御書 「高橋殿御返事(米穀御書)」2024年(令和06年)
座談会御書 「上野殿後家尼御返事」2025年(令和07年)

9月の広布史

――「原水爆禁止宣言の日」――
昭和32年9月8日

■小説「人間革命」12巻 第2章「宣言」

■大道を歩む 私の人生記録Ⅱ 原水爆禁止宣言三十周年

■池田大作全集第百十巻 対談 希望の選択

■池田大作全集第百二十七巻 随筆 原水爆禁止宣言三十周年

■池田大作全集第百三二巻 随筆 新・人間革命
 「原水禁宣言の日」に思う 平和へ! 魔性の生命との大闘争を

9月広布史関連情報

日本パグウォッシュ会議 https://www.pugwashjapan.jp/

核時代平和財団 https://www.wagingpeace.org/

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