摩訶・私感「白米一俵御書について」(1)

投稿者:鬼滅の言

爾前の経の心心は、心より万法を生ず、譬へば心は大地のごとし・草木は万法のごとしと申す、法華経はしからず・心すなはち大地・大地則草木なり

白米一俵御書 御書p.1,597

爾前経では、心から万法生ずる。例えば心は大地のようであり、草木は万法のようであると説く。法華経はそうではない。心はすなわち大地であり、大地はすなわち草木であると説くのです。

(意訳)

「 心より万法を生ず」

難解な一節で、私は未だに理解できていませんので、日蓮大聖人の観点と、少し違うかもしれませんが「 心より万法を生ず」との御文についての所感を述べさせていただきます。

爾前経では「 心より万法を生ず」と捉えます。
その例えとして、心の大地から「万法」つまり文明や文化・科学・医学・文学・スポーツ・娯楽などの全てが生まれたと説いています。しかし「法華経はしからず」法華経はそうではない!と大聖人は否定しています。これはどういう意味なのか?

以前、書店で書籍を探している時ですが、このような一文を目にしました。

中世、キリスト教では神が人を創ったと説きました。その後、哲学者が現れ、人が神を創ったと説いたのです。

正確には覚えていませんが、このような内容です。
この観点から解釈しますと、 心より万法を生ずと説く爾前経では、宗教は人が創ったものである。仏も人が創ったもではないか!との批判に耐えることはできません。

「法華経はしからず」
 法華経はそうではありません。法華経は因果の理法を説いています。

因果倶時・不思議の一法之れ有り之を名けて妙法蓮華と為す

当体義抄 御書p.513

法則は人が創ったものでは有りません。
法則は人が発見したものなのです。

ゴジラやウルトラマンは人が創ったものであり、心から生じたものですが、万有引力の法則はニュートンが創ったものではないのです。

因果の理法を説き明かした法華経

十界・十界互具・十如是・三世間=一念三千=御本尊

それは大聖人が創ったものではありません。
大聖人が覚知されたのです。
私はそう捉えています。

9月度の自活座談会に参加させていただきました。
毎回、感動を覚えます。
本当にありがとうございます。