【投書】今の世相に思う(25) 森氏の”女性蔑視”発言から「人権」を考える(2)
投書者:ハーフソール
また世界人権宣言の起草に深くかかわった、元ブラジル文学アカデミー総裁のアタイデ氏は「人権とは、政治体制や国家制度より優先されるべきものである。
それは、人間から生じる最も崇高な、決して譲渡することができない価値であり、人間に人間としての特性を与え、精神的な価値をもたらすものである」と述べられている。
この中で特に注目されるのが「人権とは政治体制や国家制度より優先されるべきものである」との一節である。
ともすると現在は国家の力が強大であるが故に、個人の力が埋没してしまう傾向があるように思われる。
この顕著な例が国家主義であり、戦前、戦中の日本がその一例であろう。その結果日本も想像を絶する損害をこうむり、海外にも悲惨な結果をもたらしたと言える。
これからは絶対にこの歴史は繰り返してはならないと思う。
即ち、人間の尊厳が国家よりも優先されるべきであり、国家とは人間の尊厳を守る一つの便法、方法であると位置づけるべきであると考えるのである。