【投書】一人を大切にしない病

JIKATSU投書アイキャッチ

投書者:ホタルイカ

 昨今の政治(特にコロナ対策など)や経済、宗教に至るまで、その指導者層に蔓延しているものを一言であらわすとしたら「一人を大切にしない病」といえないだろうか。

経済効率優先、組織優先など、一人の人間よりも全体を優先、または一部の利益のみ優先させる考え方がいつのまにか支配的になり、我がもの顔に大手を振って歩いているように思える。

政府のコロナ対策の失策も、塗炭の苦しみに喘いでいる人々に対する補償の対応も、指導者に、なんとしても「一人」を救おうという一念が欠落しているところに根本原因があるように思う。

日蓮大聖人は

「いのちと申す物は一切の財の中に第一の財なり、遍満三千界無有直身命ととかれて三千大千世界にみてて候財も・いのちには・かへぬ事に候なり」

白米一俵御書 御書p.1596



と、一人の人間の生命のかけがえのなさを教えられた。

 民衆が「一人を大切にしない病」に苦しめられている時、生命尊厳の思想をもって、社会の指導者らを諫言し正そうとされたのが「立正安国論」であったと思う。

ならば今こそ「仏意仏勅」の創価学会こそが「一人を大切にしない病」に侵された指導者を正さなければならないはずである。

しかし、どう見ても現在の執行部はこの病と戦っているようには見えない。それどころか自らこの病に侵されているようにすら思えてならない。

池田先生が何十年もの間、あらゆる難を受けてこられたのは、この「一人を大切にしない病」と内外ともに戦い続けて来られたからではなかったか。

「(悪と戦ってきたのは)私一人です」と本幹などでいわれていたことが今更ながら思い起こされる。

「一人を大切にしない病」と戦わなければ、自らもその病に侵されてしまうだろう。

今こそ池田先生の「大闘争心」を自らの心として、この「大病」と戦うことを決意したい。


「結句は勝負を決せざらん外は此の災難止み難かるべし」

治病大小権実違目 御書p.998