令和2年 6月度 座談会御書 曾谷殿御返事(輪陀王御書)

本文

白馬のなくは我等が南無妙法蓮華経のこえなり此の声をきかせ給う梵天帝釈 日月 四天 等いかでか色をましひかりをさかんになし給はざるべき いかでか我等を守護し給はざるべきとつよづよとをぼしめすべし

御書P1065 3行目~5行目

通解

白馬が「いななく声」と同じことは、私たちの南無妙法蓮華経の「声」である。この「唱題の声」を聞いた梵天、帝釈、日月、四天王などが、どうして色つやを増し、「威光を強く」しないことがあろうか。どうして我らを守護しないわけがあろうかと、強く強く思っていきなさい。

本抄は、弘安2年(1279年)8月、日蓮大聖人が58歳の御時、身延から曾谷入道に宛てられた御書です。弘安2年といえば、10月に大聖人の出世の本懐である大御本尊を建立された時です。

白馬の故事の紹介です。

「輪陀王と言う賢王がいました。この輪陀王は毎日、「白馬」の「いなく声」を聞いて威光勢力(元気になって)国を治めていました。

この「白馬」は「白鳥」を見て「いなく」馬でした。

輪陀王の政治に間違いあり福運が尽きて、「白鳥」が飛び去ってしまい、そのため白馬が「いなく声」をあげくなってしまいました。

王が元気を失い福運が尽きたその国は疫病が流行しおびただしい死人が出て大変なことになりました。

輪陀王は元気・福運(威光勢力)を取り戻すために、馬鳴菩薩に相談しました。馬鳴菩薩は間違った外道の教えを廃止して、正しい仏法を弘通するなら白馬の「いなす声」を聞くことができると教えました。

輪陀王はその通りに実行すると、すぐさま「白鳥」が飛来し、それを見た「白馬」は「いなき声」をあげました。また、それを聞いた輪陀王は元気(威光勢力)を取り戻し疫病に立ち向かいました」

梵天、帝釈、日月、四天王などの諸天善神は、「題目の声」を聞くと元気(威光勢力)が増します。

私たちは毎日、勤行で「御本尊様=白鳥」を通して 「諸天善神=輪陀王」に「白馬のいなき声=お題目」を聞かせています。ですからこの御書にある通り諸天善神は威光勢力を増して私たちを守護するのです。

今、我々を取り巻く環境が著しく破壊されつつあります。類を見ない気候変動。又、現在、世界的規模で猛威を奮うコロナウィルス等、世界が壁にぶつかっています。

中でも、為政者が自国中心主義を謳い、他国、他者への不寛容が充満しています。

今こそ、池田先生の正しい仏法を真っ直ぐに受け継いだ私たちをが人間の中で、社会の中で
そして、生涯青年の気概で戦う時ではないでしょうか!