【投書】我が家の「自活」

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投書者:40代の青年部

 我が家では、1年のうち必ず家族で集まって勤行をする日があります。1.17の阪神淡路大震災、3.11の東日本大震災の日です。中学生の長男は、この日の意義や、意味も理解できています。6歳の長女は何となくわかっているようで、きっちりと勤行をします。5歳の次男はお構いなしに、皆が勤行しているときでも暴れまくっています。邪魔はしますが、仏間には集います。そんな子供たちではありますが、将来、この家族での勤行の意義を理解してもらえると信じています。

 9年前の震災の時、私と妻と当時4歳の長男で、その年の5月に被災地に行きました。連日の報道で、自分達に何か出来ることはないか、何か手伝えないか、そのような思いで現地に行きました。しかし、実際は手伝うどころか、まだ何も手付かずのあまりにもひどい光景を目の当たりにしたとき、自分が「出来ること」や、「手伝い」などと考えていたことの浅はかさと、無力さを痛感しました。立ち寄った気仙沼港のボロボロになった瓦礫の上で長男は、ここでたくさんの方が亡くなったという現実を幼いなりに汲み取り手を合わせ涙していました。

 私達は、「人のために」「社会のために」言葉では簡単に言えます。しかし、実際にそのような場面に遭遇した時、「人のために」「社会のために」どのように考え、どのような行動ができるでしょうか。中々思うようにはできません。

 先日、とあるカフェで「3月末まで中学生以下はランチ無料」のチラシを見ました。そこの店主に話を聞くと、「(新型コロナウィルスの影響で)衛生面での問題は様々ありますが、今、自分たちに出来る事は何かを考えた時、そのような(子供たちの休校などで増えたお母さんの負担を軽減するためのお手伝いをしようという)結論に至りました。商売なので社会的には間違ってるかもしれませんが、私たちのベストな結論です。」
そう聞いた時に、このサイトの事を思い浮かべ、これこそ本来の「自活」ではないかと思いました。

「自活」というテーマは、国や、宗教などの様々な枠組みを超えた、「人として」「人間として」考えなければならないとても重要なテーマだと思います。その発信をこの自活サイトからしていただけることがとてもありがたいです。
ネットや、SNSなど、様々な形で自活サイトを批判をしてる方がいます。しかし、正しいことは正しい、間違っていることは間違っていると言えない社会や組織が、どうして平等で、また自由な場所になるでしょうか?

 私は、この「自活サイト」を有り難く活用させていただいております。今後とも私達が、この「自活サイト」を学びの場としていけるよう、どうか宜しくお願い致します。