十界論・私論
投稿者: 鬼滅の言
諸法実相抄 御書p.1,359
地獄は地獄のすがたを見せたるが実の相なり、餓鬼と変ぜば地獄の実のすがたには非ず
苦悩の生命状態それは地獄界の真実の姿であり、その生命が餓鬼界に変われば地獄界の真実の姿ではない(意訳)
人は行為(業)により十界の生命を感じて生きています。
私は十界論は生命力学であると考えています。
瞬間瞬間、人は十界のどれかのエネルギーを強めていると思うからです。
その意味から、私は十界を数値化すれば分かりやすいのではないかと思っています。
例えば・・本当に例えばの話ですが、地獄界はマイナス千点・菩薩界はプラス万点とします。
マイナスの行為は悪業になり。プラスの行為は善業となります。そして、その得点が人生の総決算であると考えるのです。
また、十界をポイント制として考えるとこうなります(生命のポイントカードです)。
喜びを感じれば天界に1ポイントが加算され、苦しみを感じれば地獄界に1ポイントが加算されるとします。
生涯、最も高いポイントを獲得した境涯がその人の人生であると言えます。菩薩界のポイントが一番高かったとすると、その人は菩薩道を生きたことになります。
天台は因果を10項目に集約しました。
人は様々な行為を行います。それは千差万別です。しかし人はどのような行為をしても、生命の次元では十界のどれかの因(果)を積んでいると説きます。
天台にとって因果は10個しか存在しないのです。
天台の十界論では人生は10通りに別れます。ある人は餓鬼道の人生。またある人は菩薩道の人生。
十界のどの境涯を生きたのか。それこそが最重要であると言えます。
十界論は教学試験のためだけではありません。
実は私たちの日常生活にとって、また人生にとって非常に大事な原理を説いています。
変な例を出しましたが、十界を身近に感じるにはどうすればよいのか。
私なりに考えました。