座談会御書「上野殿後家尼御返事」2025年(令和7年)9月度

〈御 書〉

御書新版1834㌻1行目~4行目
御書全集1505㌻8行目~10行目

〈本 文〉

法華経の法門をきくにつけてなおなお信心をはげむを、まことの道心者とは申すなり。天台云わく「従藍而青(藍よりして、しかも青し)」云々。この釈の心は、あいは葉のときよりも、なおそむれば、いよいよあおし。法華経はあいのごとし、修行のふかきはいよいよあおきがごとし。

〈意 訳〉

御本尊の法門を聞くにたびに、ますます信心に励んでいく人が信心強情の人なのです。
天台大師は染め物に使う藍の葉は、何度も染めることによって元の藍の葉よりも濃い青色になると言われています。
御本尊に唱題し体験を積み確信を深めれば、ますます御本尊の偉大なる功力が顕れるのです。

〈講 義〉

【はじめに】
今月の御書の学習はできる、限りわかり易い言葉で進めます。
教学が詳しい方からは物足りないと、思われるかもしれませんが、宜しくお願いします。
創価学会は2023年に教学要綱を発刊しました。
それは驚愕の内容でした。

【教学要綱の間違いを簡単にまとめる1】
池田先生は日蓮大聖人が優れ・釈尊は劣ると私たちに教えていただきましたが、教学要綱では、釈尊が優れ・日蓮大聖人が劣ると書いてあります。
【図解】
釈尊>日蓮大聖人

【教学要綱の間違いを簡単にまとめる2】
池田先生は御本尊が根本で法華経は御本尊の説明書であると、私たちに教えていただいていましたが、教学要綱では法華経が根本だと書いてあります。
【図解】
法華経>御本尊

【それでも教学要綱は正しいのでしょうか?】
9月の拝読御書に法華経との御文がありますのでそれを取り上げて皆様と一緒に確認したいと思います。

【前提】
日蓮大聖人の書かれたお手紙(御書)に①法華経②釈尊・仏との用語がたくさん書かれています。

【私たちの御書の読み方では】
①御書に書いてある法華経とは釈尊の説いた法華経28品だけでしょうか?
②御書に書いてある釈尊とは歴史上の釈尊・仏典に登場する釈尊だけでしょうか?

【有名な御書です】
法華経を信じる人は冬のごとし、冬は必ず春となる

【×間違った読み方】
釈尊の説いた法華経28品を唱える人は冬のごとし、法華経28品を唱え続ければ、冬は必ず春となる。
【〇正しい読み方】
御本尊へお題目を唱える人は冬のごとし、御本尊に題目を唱え続ければ、冬は必ず春となる。

【まとめ1】
誰も間違った読み方をしていませんよね。
何故なら私たちは自然に池田先生から正しい御書の読み方を学んでいたからです。

【まとめ2】
皆様も当然このように法華経→御本尊と頭の中で変換して拝読していますよね?
御書に書かれている法華経は釈尊の説いた法華経28品だけではないことが明確になりました。

【御書に書かれている仏とは?】

【有名な御書です】
一念三千を識らざる者には仏・大慈悲を起し五字の内に此の珠を裹み末代幼稚の頸に懸けさしめ給う

【×間違った読み方】
一念三千を識らない者に釈尊が大慈悲で妙法蓮華経の中に包んで、末代幼稚の人々に授与しました
【〇正しい読み方】
一念三千を識らない者に日蓮が大慈悲で御本尊を著して、末代幼稚の人々に授与しました

【まとめ3】
釈尊が御本尊を私たちに授与しましたか?
確認するまでもなく違います。
御本尊を私たちに授与したのは、日蓮大聖人です。
御書に記載の仏とは日蓮大聖人なのです。

【池田先生がとても重要にされた御書です】
久遠実成の釈尊と皆成仏道の法華経と我等衆生との三つ全く差別無しと解りて妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、此の事但日蓮が弟子檀那等の肝要なり法華経を持つとは是なり

【〇正しい読み方】
久遠元初の日蓮と皆成仏道の御本尊と我等衆生との三つ全く差別無しと解りて妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、此の事但日蓮が弟子檀那等の肝要なり御本尊を持つとは是なり
【最後のまとめ】
釈尊の説いた法華経だと拝読しているのは、邪宗日蓮宗です。
小樽法論で戸田先生と若き池田先生が徹底的に邪宗日蓮宗の誤りを破折したことは皆様もご承知の通りです。
最近発刊された教学要綱で残念なことはこれでご理解いただけたことでしょう。

御書講義 動画サイトほか

9月度座談会御書履歴

座談会御書 「新池御書」2000年(平成12年)
座談会御書 「乙御前御消息(身軽法重抄)」2001年(平成13年)
座談会御書 「如来滅後五五百歳始観心本尊抄」2002年(平成14年)
座談会御書 「持妙法華問答抄」2003年(平成15年)
座談会御書 「顕仏未来記」2004年(平成16年)
座談会御書 「如説修行抄」2005年(平成17年)
座談会御書 「松野殿御家尼御返事」2006年(平成18年)
座談会御書 「上野殿御返事(刀杖難事)」2007年(平成19年)
座談会御書 「種種御振舞御書」2008年(平成20年)
座談会御書 「四菩薩造立抄」2009年(平成21年)
座談会御書 「乙御前御消息(身軽法重抄)」2010年(平成22年)
座談会御書 「崇峻天皇御書(三種財宝御書)」2011年(平成23年)
座談会御書 「崇峻天皇御書(三種財宝御書)」2012年(平成24年)
座談会御書 「持妙法華問答抄」2013年(平成25年)
座談会御書 「四条金吾殿御返事(世雄御書)」2014年(平成26年)
座談会御書 「千日尼御前御返事(真実報恩経事)」2015年(平成27年)
座談会御書 「可延定業書」2016年(平成28年)
座談会御書 「乙御前御消息(身軽法重抄)」2017年(平成29年)
座談会御書 「四条金吾殿御返事(衆生所遊楽御書)」2018年(平成30年)
座談会御書 「曾谷殿御返事」2019年(平成31年)
座談会御書 「三三蔵祈雨事」2020年(令和02年)
座談会御書 「四条金吾殿御返事(煩悩即菩提御書)」2021年(令和03年)
座談会御書 「経王殿御返事(土餅供養御書)」2022年(令和04年)
座談会御書 「御義口伝」2023年(令和05年)
座談会御書 「高橋殿御返事(米穀御書)」2024年(令和06年)

9月の広布史

――「原水爆禁止宣言の日」――
昭和32年9月8日

■小説「人間革命」12巻 第2章「宣言」

■大道を歩む 私の人生記録Ⅱ 原水爆禁止宣言三十周年

■池田大作全集第百十巻 対談 希望の選択

■池田大作全集第百二十七巻 随筆 原水爆禁止宣言三十周年

■池田大作全集第百三二巻 随筆 新・人間革命
 「原水禁宣言の日」に思う 平和へ! 魔性の生命との大闘争を

9月広布史関連情報

日本パグウォッシュ会議 https://www.pugwashjapan.jp/

核時代平和財団 https://www.wagingpeace.org/

アボリション2000 https://www.abolition2000.org/en/