座談会御書「妙密上人御消息」2020年(令和2年度)12月度 

御書

妙密上人御消息
御書全集 1241㌻18行目~1242㌻2行目

〈本 文〉

金(こがね)はやけば弥(いよいよ)色まさり剣はとげば弥利(と)くなる・法華経の功徳はほむれば弥功徳まさる、二十八品は正(まさし)き事はわずかなり讃(ほ)むる言こそ多く候へと思(おぼし)食(め)すべし

(御書1241頁18行目~1241頁2行目)

〈通 解〉

金は、焼入れを行えば純度を増してどんどんと色が優れていくし、剣は研ぐほどに鋭利になるものだ。法華経の功徳というものは、法華経を讃嘆すればするほど、その功徳はすぐれる。というのも法華経二十八品には確かな法理について説かれたことはわずかであるが讃嘆の言葉が多いということがそのことを示しているとお思いになりなさい。

〈講 義〉

妙密上人の詳細は分かっていませんが、鎌倉の桑ヶ谷に宛てて送られており、大聖人にお便りをされるたびに供養をされていたことが窺えることから、御家人かそれ相応の身分で在家出家された方だと推察されています。御消息全体は長文で、仏法に関する各種の質問を以前の手紙でされており、その返答となっているようで、その返答内容も仏法の基礎を知っている前提にされているので、かなり仏法理解のある方だったようです。
おそらく妙密上人が、法華経には説かれる法理が少ないのに何故法華経が最高の経典なのかとの疑問を示したことへの回答であったたと考えられます。法華経には讃嘆の言葉が多いこと、これ自身が法華経の法理なのです。
池田先生は、今回の御文を引かれ、

心こそ大切である。妙法を賛嘆する心に功徳があふれる。また妙法を弘める「人」をほめたたえる心に功徳がいや増す。リーダーは皆をたたえ、安心させ、和やかな雰囲気をつくっていただきたい。

(ロッキー・マウンテン最高会議1996.6.10)

と、妙法、また広宣流布に努める人を大切にするようリーダーに求めておられます。そのようなリーダーとなっていけるか、またそのようなリーダーなのかをしっかり見極めていきたいと思います。リーダーだからと偉そうにしていたり権限を振り回して仲間に嫌な思いをさせるのではなく、同志をたたえ安心させ和やかな雰囲気を作れるのが創価学会のリーダーです。